鮎は、アジアでは「香魚」とも呼ばれ、高級魚として人気の高い川魚です。
日本一の湖、琵琶湖には陸封された鮎が多く生息しています。
琵琶湖の鮎は、8月の終わりから10月にかけて、年間100億粒以上の産卵をします。孵化した仔魚は12月頃まで、岸から近い浅瀬で動物プランクトンを餌にして育ち、12月下旬~冬の寒い間は琵琶湖の少し深いところへ移動して春を待ちます。琵琶湖から出ない鮎は、10cm程にしか成長しないため「小鮎」と呼ばれています。琵琶湖から川へ遡上し、石に生えている藻類(苔)を食べた鮎は、一般に言う鮎の大きさ(20cm以上)になります。
琵琶湖産の天然鮎は、海産鮎に比べ体高はやや高く、鱗がきめ細かで姿形が美しいこと、味や口当たりが良いことで知られています。
12月~3月初旬に捕れる体が透き通った鮎を「氷魚(ひうお)」と呼び、刺し網漁等で採捕された初春ものを「若鮎」と呼びます。また、4月以降の春本番から8月まで、琵琶湖では小鮎漁が行われます。